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■ 星占いのアスペクト その III
アスペクトって何でしょう? 辞書をくると、家などの向き、様相、外観・・・と書かれています。なるほどなるほど。これでいろいろな角度があっても、どれもアスペクトになるわけです。しかし西洋占星術では、アスペクトは次の七つしか認めていません。マイナー・アスペクトというのは、天才物理学者ケプラーの創案したものであり、アスペクトでは無いのです。それを否定するために、一冊の本が要るほどです。
右へと左への
セキスタイル、右へと左への
クォータイル(スクエア)、右へと左への
トライン、そして
オポジション、これら七つをトレマイックなアスペクト(トレミーによるアスペクト)とか、基本的なアスペクトと呼んだりします。更に
コンジャンクションは厳蜜にはアスペクトではありませんが考慮には加えます。
の七つです。◎コンジャンクション(0度)[厳密にはアスペクトではありません]が、作用としては区別せずに考慮できるので加えられます。これらしか使いません。マイナーアスペクトというのは、数学者ケプラーの発明した惑星同士による様相のことで、外観でしかなく、西洋占星術で言うサイン同士がアスペクトするという概念と、哲学的なつながりを持っていません。
アスペクト I
での説明で、下記のものはトライン・アスペクトであるとご理解頂けたと思います。

今日一番混沌としていることは、アスペクトは惑星同士の角度(?)によるものだと思われていることです。これは、まるっきし違います。そして、アスペクトこそオーブを持っていると考えられていることです。
この考え方もちょっと変です。
西洋占星術では、まず惑星ありきです。
アスペクトはサイン同士のことです。
オーブは惑星が持っています。
ですからアスペクトの種類ごとに、オーブを変化させる必要はありません。
もう少し厳密に把握すると、アスペクトという概念は、三つのものが組み合わさっています。
この ★ C.が曲解されたのでしょう。
いにしえの占星家の何人かは、このC.について厳密に使用しています。[角度による角度に従って]あるいは[角度によって角度に従った]、いわゆる惑星同士のきちんとしたアスペクトが完成するのかしないのか・・・という風に述べています。
やっぱり角度による考慮をしているじゃないかと考えられますが、A.から順番にB.→C.と考慮をされていって始めて角度による考慮をしていることをご把握ください。C.だけを取り出すと、ケプラー風にアスペクトを理解してしまいます。
アスペクトとコンジャンクションは厳密には違いますが、同等に扱っても大きな問題が生じませんので、取り混ぜて説明させてください。
惑星がコンジャンクションする、アスペクトするという場合、コンジャンクションしている、アスペクトしているかどうかを述べるのはひじょうに難しい問題? いえ、とても単純で簡単です。下図でカニの29゜に水星、獅子の3゜に火星。これはコンジャンクションしているでしょうか?
まず、A.サイン同士のアスペクトにありません。惑星同士のオーブに入っていても、一番ベースになっている概念に当てはまっていないのでアスペクトとは言えません。やがてアスペクトになる状態です。このやがてアスペクトするという関係は、今もアスペクトしているという関係と違う状態で、判断の内容もこの関係性に密接に関わってきます。
図に戻りましょう。コンジャンクションとは、言語学的に交接と関係があります。問題の惑星は隣同士のサインにいます。各サインの間にはドアがあることと見立てます。いわば、ドアを隔てて性的な交接関係を持とうとするわけです。できるでしょうか? もちろん、天上を見上げても、隔たりや壁などはありません。サインの境界を決めているのは占いだからです。しかしながら、その境界線に力がもたらされているのは天の決めた取り決めを人間が見つけたようなもの、神の存在なしには考えられません。だから、謙虚に襟を正す必要があるのです。
階層構造があると仮定したのも人間です。しかし、これも有効に作用することを認めてきた歴史上の占星家が何人も居ますから、天の決めた取り決めを人間が見つけたようなもので、自分勝手なイメージで占星学を作り直すことはできません。西洋占星術を様々な方法で作り変えている人たちを見ていると、地球の汚染の小さな雛形を見る思いです。
サインの占星学的な有用性は別のページに譲るとして、サインを進行中の惑星はアスペクトがなければ、サインの終端にくるまでヴォイドです。月にだけ認めるというのも変でしょう。上の図の水星は、獅子に入るまでヴォイドです。
状況が変われば(獅子に入れば)、火星とコンジャンクションすることになります。もちろん、火星が逆行してきても良いのですが、その場合は火星がカニに入ってやはり状況が変われば、コンジャンクションすることになります。
繰り返しになりますが、オーブを持っているのは惑星です。これまでは、勘違いにより惑星がオーブを持っていると思っていらっしゃいます。ところが、その感覚が正しいのです。占星術を勉強してきた人でも、惑星がオーブを持つとハッキリ書いてある書物を知りません。どこに有るのでしょう?
『アスペクトごとに、オーブを変える』という表現からは、惑星が持つとならないはずなのに?
それが証拠に、木星と火星のトラインアスペクトのオーブと、天王星と海王星のトラインアスペクトのオーブは同じです。また、セミセキスタイルとなるアスペクトのオーブは違っています。そして、コンジャンクションの場合は最大幅のオーブを認めることになります。
『あれ? 惑星が持っていると思っていた。』
思いこみに過ぎません。明らかにアスペクトが持つと書かれているのに、オーブは惑星が持つと勘違いをしているだけです。
でも、この勘違いは惑星が持っているオーブと、人間が持つオーラを混同する考え方から出てきたもので、決して不幸なことではありません。内面的に、惑星がオーブを持つことをどこかで感覚的に把握していらっしゃる証拠です。そして、惑星こそオーブを持つ、それが正しい見解です。この感覚が大事です。
ジョン・フローリー氏は、著書「リアル・アストロロジー」の中で、これについて痛烈な批判をしています。
『モダンな占星術ではアスペクトが力を持っているように書かれている。アスペクトは惑星にさえできないことを成し遂げるかのようである。アスペクトは線に過ぎない。』
惑星こそオーブを持ち、働く力を持っています。
ここで、アスペクトの概念B.だけを取り出すと、コンジャンクションなり、アスペクトなりになるわけですが、占星術ではA.の概念(サイン同士)に当てはまって始めてB.→C.と進んで行けることになります。A.という基礎(サイン同士)はどこまでも基礎として成り立っていないといけないのです。
下図をご覧下さい。最初にA.イン同士のアスペクトから見ると、トラインです。角度差から見るとクォータイルに含めたくなるでしょう。B.の概念(オーブによる)では、オーブによるアスペクトをしていません。C.の概念(角度による完成)では、ほとんどのチャートでは水星と土星が角度によるトラインになる前に、それぞれが他の惑星と別のアスペクトを完成させてしまうことが予想されます。

天秤の1.58゜に水星。双子の29.05゜に土星。これはアスペクトしているという状態かどうか? また、これから角度による完全なアスペクトをするのかどうか? エフェメリスを見ないとまったく読み間違えるでしょう。
水星が次の日から逆行して処女宮に入り、やがてアスペクトする可能性もあります。土星は逆行している上記のような状態では、ひょっとしたら水星と完全なトライン・アスペクトをするかもしれません。でもほとんどの場合には、角度によるアスペクトは完成しないでしょう。今は、影響こそ極々わずかなトラインです。
この辺りを曖昧にしておくと、上記の図をクォータイルだと鵜呑みにしてしまって、私の水星は土星にアフリクトされていると考えてしまいます。アフリクトではないでしょう。これが夜のチャートなら、水星はトリプリシティーを得ています。同じHot & Moist なサイン同士にある Cold & Dry 同士の惑星ですから、性質上アフリクトされる関係にありません。サインと惑星でのバランスが取れています。
この概念を手にしたのは、始めての方も多いかもしれません。テトラビブロスを読まれた方はご存知のはずです。でも、影響があるのかないのかについては疑問が残っていたはずです。問題に依りけりだとお考え下さい。ささいな影響です。
下の図ではA.(サイン同士の概念)は、まずサイン同士のアスペクトを見ます。惑星同士のアスペクトを見るわけではありません。

上図のように、牡羊の2゜に土星があり、牡牛の28゜に水星があると、サインによるアスペクトはしていません。ですから、これはこの時点ではアスペクトではないのです。
ところが、水星が移動して双子に入ると、状況が変わります。セキスタイルアスペクトに変化するわけです。そして、このアスペクトは大きな影響力を与えます。状況が変わってどうなるか等の質問では重要な視点になる場合が多々あります。例えば、仕事を変わるとか、上司が替わるとか、住居を変わるとかの問題では重要になってくる場合はあります。
結果として、始めからセキスタイルアスペクトとして観察しているのと同じ事? ではないのです。
サインによるクォータイル・アスペクトにはクォータイル・アスペクトとしての影響を持ち、サインによるトライン・アスペクトはトライン・アスペクトのちゃんとした影響が出ます。
かなりアスペクトについて把握できてきたでしょうか? サインによるトレマイックなアスペクトができているか・できるかどうかを観察し、その後、オーブによるアスペクトがあるかどうかを観察し、最後に角度によるアスペクトが完成されるかどうかを確かめます。
ここで述べる Hot & Moist とか、Cold & Dry こそ、アスペクトの底辺に潜む つかまなければいけない、つかむべき概念です。これら四つの性質がどうやって調和し、どういう部分が拮抗し合うのか、これこそ占星学の基礎の基礎であり、置き去りにされた、やり過ごしてきた、学習し直すべき重要なポイントです。
Dry Moist Dry Moist Dry Moist
Hot 白羊宮 双子宮 獅子宮 天秤宮 人馬宮 宝瓶宮
Cold 金牛宮 巨蟹宮 処女宮 天蝎宮 磨羯宮 双魚宮
惑星は逆行する際と順行する際にそれぞれ一個ずつサインを受け持ちます。土星が磨羯宮と宝瓶宮、木星が人馬宮と双魚宮、火星が白羊宮と天秤宮、金星が金牛宮と天秤宮、水星が双子宮と処女宮、太陽が獅子宮、月が巨蟹宮です。
惑星の入り込んだサインは、惑星の色を帯びます。しかし場所としての性質を失うわけではありません。Hot & Dry な牡羊に入った惑星と、獅子宮、人馬宮のサインは同じ Hot & Dry という性質の場所同士でアスペクトするわけです。最大級の良さを一応は与えてくれると期待できそうです。内容的にはまた別のものです。ディグニティーやリセプション、他の惑星の影響を考慮しなければいけないのは、占星学上当たり前のことです。アスペクトというラインは引かれたよ、オーブの深さに準じて強さの関係ができ、その内容は、惑星の四つの性質、サインの四つの性質、ディグニティー、リセプションだよとなっていきます。
アスペクト そのI
アスペクト そのII
2005年3月7日(月曜日)
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