西 洋 占 星 術The Traditional Astrology■ C.A (クリスチャンアストロロジー)の解説■ クリスチャンアストロロジーの解説のページは世界に数多く、私が行うこともないのですが、日本語のページは数少なく、役に立つかなと思います。 というのも、クリスチャンアストロロジーは突っ込み処が満載の書だと言われていて、それでいて古典占星術の大切な入門書となっています。ですから、何が良いのか、何が欠点なのかを知っておくのも大事かなと思います。 ◆ C.Aにより、より深く西洋占星術を学びたいと思うようになるので貴重です。 例として、C.A IIのホラリー占星術の実践的な実例、38章を題材にしました ◆ リリーは、自分で立てたチャートを判断しています。◆ 1634年に、他の人が住んでいた家を、それを引き継ぎ、それを私に買わないかと持ち掛けられた時に立てたチャートの解釈です。売り手と話し合いをして、何とか手に入れられないものかとリリーは思います。借り物は嫌だ! そうだ、買いたい、とでも思ったのでしょう。 ■ リリーは結論を最初に持ってきて、1647年現在、この家は私の持ち家であると言います。
下図は、現代のチャート作成ソフトで描きなおしたもの
■ 上昇のサインは天秤のサインであり、そのサインの角度がネイタルの木星と同じ角度だと喜び、それを見たリリーは良い兆しであると見ます。(よく、現代の占星術家もこのことを言うのですが、古代の文献で目にすることはありません。ネイタルを知る人が少なかったからかもしれません。) ■ リリーのアセンダントのロードは金星で、置かれている場所は7ハウス。なんと売り手の場所にあるけれども、これは、売り手がカレントである金星をレシーブしてくれている事だと判断します。だからこそ、買い手は俺一人なんだと言い切ります。? 後の方で、誰かが、打診をしてきているようにも書いていますから、買いたいと思っている人物は他にも居たことになります。 ■ この辺りのリリーの言動は、朗らかで豊かです。 ■ 太陽が11ハウスのロードであり、7ハウスのロードであると書かれているのを見て、驚かれた方々も多いのではないでしょうか。土星もですね、4ハウスのロードであり、ASCのロードでもあるとあります。リリーは、アルムーテン(ここでは、ハウスのカウプで最も高いエッセンシャル・ディグニティーを得るだろう惑星の事)のことを念頭に置いていて、高額のものを買うことも”勝利の一種”だと考えていたようです。 ■ 金星が太陽にアスペクトすると始めに出てきますが、それは実際には2番目で、1番目は、太陽こそが、土星とアスペクトをします。(コレクション・オブ・ライトが正しい記述なのですが、リリーはそう書いていません)。太陽、月、金星の順にアスペクトを土星との間で完成させます。太陽による妨害にはなりません。金星は、コンバストによって太陽に焼かれるわけでもありません。何故なら、一番角度差の小さい、太陽と月の間に小さなレシーブがあり、そして、コンジャンクションによってリセプションが生じるからです。土星は、次々とやってくる惑星たちをコレクションします。(リリーは、このことに付いて書いていません) ◆ 火星は、月によってトランスファーをされ、これも土星に持って行かれ、委ねられるように見えますが、実際には太陽にプロヒビションされます。カッティング・オフ・オブ・ライトになります。太陽が20°、月が19°なので、月が順番を違えるので、アスペクトできないのです。スピードでは月が早く土星にアスペクトしてしまいます。 ◆ アセンダントのロードと、土星がアスペクトすることで売買が成立します。(下記) ■ 私は、不動産の売買ならば、ASCのロードの金星と、DESCのロードの火星にアスペクトがあるのが、一番の印ではないかと考えています。土星によるコレクションのもと、金星と火星は結び付けられます。不動産である土星と、ASCのロードにアスペクトがありますから、これが買える希望です。 ◆ でも、リリーには手元にあるはずの自分のお金が無かったのですね。リリーは、自分のお金を誰かに貸していたのか、投資にでも回していたのか、ハッキリ書いていません。ひょっとしたら、都合の悪い使い方をしていたのかもしれません。リリーのお金は2ハウスで示されていて、ペレグリンになっています。回収の目途は立っているともリリーは言います。でも、6カ月も先です。 ◆ 火星と土星はアスペクトをするとリリーは述べますが、先に述べた通り、アスペクトしません。スクエア・アスペクトだと言います。私は、火星と土星がアスペクトするなら、相手は売りたくないと言い出すのかもしれないと懸念します。これをリリーはアスペクトをするから、容易に事は運ばないけれども、ロング・アセンションだから良いこったと述べます。でも、ロング・アセンションだからといって、スクエアの性質がトライン・アスペクトのようにはなりません。それは、リリーのみの考えであって、誰も言っていません。(プトレマイオスが、それらしきことを述べていますが、彼は天文学者です)。もし、そうであるなら、ショート・アセンションのセキスタイルは、30度のアスペクトにでもなるのでしょうか? ◆ リリーは木星に注目して、やがてイグザルテーションになる。P.o.Fのロードであるので、これは良い兆しだと判断します。本当に、これは実現します。友人が12日後(木星が蟹のサインに入った日)に、500£を貸してくれるのです。こんな旨い話はありません。いつ、友達に貸してくれるように打診したのでしょうか? 書かれていません。友人が順当に11ハウスのロードである太陽なら、P.o.Fのルーラーである木星を持ち出さなくても、月 → 太陽で説明できます。金星と太陽は土星にコレクションされるのです。不動産(土星)によって、そして、月が太陽(友人に)頼んだ結果として。 ■ ボナタスなら、土星は、売り手の火星から4ハウス目にあるから、今は売り手の不動産に間違いないとして、次の判断を進めたかもしれません。売らなくてもよかったのだとあります。火星が素封家であるとの表示はありません(相手の財産を示す水星は、フェイスのディグニティーしかありません)。できれば、売りたかったのだろうと思います。でも、ビタ一文もまけてくれなかったとありますから、素封家ではなかったと考えられます。560£、500£を借りたリリーは、60£をどこかで用意しました。 ■ いつ交渉をしたのか? リリーなりのイレクションをこのチャートをベースにして行い、それは、4月25日と、5月17日だとあります。ベースのあるイレクションは効果があります。私も絶大な効果を体験しています。 顧客のイレクションで、1,000万円以上に匹敵する効果を得たこともあります。リリーのチャートでは、4月10日から、6週間と数日後を予測していますが、それは金星と太陽のアスペクトでの角度差、6度からでしょう。ほぼ、予測通りに進んだとあります。売買契約書に調印したのは、5月17日ですから、凄いです。(CAには、"ere"[その前]となっていますが、"were”の誤植でしょう) ■ 全てのアングルがカーディナルですから、カレント(リリー)の動きも早かったのです。決断力と行動力があった人だと分かります。リリーの魅力の一つです。
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