星 占 い　ホ ラ リ ー 西 洋 占 星 術

No.８１１　2020年6月11日　私は、公職に戻れますか？　

質問者： 30歳〜39歳
お問合せ内容： 公職に、戻れるのか？

『Christian Astrology』のp448に出てくる質問（An Officer removed from his Office, shall return to the Office, or not. ）と同じ質問になりますが、私は昨年、ある公的な職を失いました。

私は、再び、その職に戻ることになるでしょうか？

2020年6月11日11:00 am　JST 137.00E 36.72N ASC 11.04 ?

　質問者は、C.Aを勉強中の人です。かなりの知識があるのでしょう。

　ウィリアム・リリーで止まってはいけません。リリーは、かなりのホラリー占星術の使い手で、経験数が半端ではありません。しかも、難しい質問をかなりこなしています。しかし、リリーにも弱点はあります。

　このチャート、リリーならボイドとしていたでしょう。でも、私はボイドとしません。理由は、惑星のオーブは足せるからです。リリーは、モアィアティーという考え方を採用し、オーブの半分＋オーブの半分にしてしまっています。コンジャンクションは、違います。コンジャンクションは、15度です。

　歴代の、特に、ボナタス以前の占星家は、そうしていません。サインの境界が有ろうと無かろうと、アスペクトのオーブは足せます。そして、ちゃんと効きます。体験してください。ネイタルで体験するのは無理。だから、法則を会得するには、ホラリーしかありません。つまり、月と金星のアスペクトならば、12度（月のオーブ）＋7度（金星のオーブ）＝19度以内にあれば、効果はあると言えます。

　じゃあ、ボイドって何？　と問われると、答えに窮しますが、月がサインの端までに他の惑星とコンタクトを取らないことです。が、それと、サインを越えてからのアスペクトは、意味が違います。つまり、平たく言うと、ボイドでも、効果のあるアスペクトがあります。

　こんがらがります。ボイドには、幾つもの形があり、物事が変化しないという意味もあるのですが、惑星の置かれている条件によります。

　このチャートの月は、言ってみれば、「概念的にはボイド」ですが、「実質的なボイドでない」ということになります。何故なら、オーブ同士の範囲内に、月と金星が収まっているからです。

　さて、カレントはアセンダント、アセンダントのロードの水星です。そして、月が加えられます。

「職に戻れるか」、公職ということですから、10ハウス。そして、同じ水星なので、10ハウスに入っていて、最もカスプに近いものを公職（仕事）のロードとします。金星です。

　カレントの共同表示体である月と、金星が、19度以内にあって、他の惑星に邪魔をされずに、アスペクトを完成させます。アングルは全て、ダブル・ボディッド・サイン、二重性を表しますから、再度の公職への復帰を彷彿とさせます。

　アスペクトは、90度で、努力すべき角度ですが、強い金星によるレシーブが発生する所でアスペクトが完成します。リセプションです。職が、私を支えてくれる形です。

　ライバルは木星で示されていて、フォールなので、良いところがありません。公職に復帰できます。

　ボイドは、本当に伝えるのが難しい概念です。なかなか、納得してもらえません。

でも、きっと分かる。